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2008年07月21日

障害のある子どもに多くの遺産を相続させる遺言の作成

今日の遺産相続相談

●相談者

私には長女春子、長男一郎、二女夏子の3人の子どもがいます。夫は既に亡くしています。長男一郎、二女夏子はそれぞれ独立し、生活していますが、長女春子には障害があり、将来が心配です。そこで、長女春子には、他の2人の子供より多くの遺産を相続させたいと思います。


■アドバイス



相続分の指定について


今回の相談者は、相続人は子3人のみですので、各相続人の法定相続分によるとそれぞれ3分の1となりますが、それと異なる相続分の指定をすることもできます。

この件では、障害のある長女春子の相続分を他の2人の子の相続分より多く定めることになります。


相続分の指定についての理由について


長女がより多くの遺産を相続することについて、相続人間で紛争にならないよう理由を付記しておくことも後々のトブルを防止するための1つの方法です。


遺留分への配慮について


被相続人は、遺留分に関する規定に反することができず、遺言(遺言状)で遺留分を排除することはできません。

遺留分は、兄弟姉妹以外の相続人に認められ、直系尊属のみが相続人である場合は、被相続人の財産の3分の1、それ以外の場合には、被相続人の遺産の2分の1に相当する額が遺留分となります。

今回の相談者の場合、子のみが相続人ですから、被相続人の遺産の2分の1に3人の子各人の相続分である3分の1を乗じた6分の1が各相続人の遺留分となります。

遺言(遺言状)の内容が遺留分を侵害する場合、遺留分を侵害された相続人は、当該侵害分の財産を受領する相続人に対し、遺留分減殺請求を行うことができます。

なお、「遺留分に関する規定に反することができない」とされていますが、これは、遺留分に抵触する内容の遺言(遺言状)も有効とした上で、遺留分減殺請求者の減殺請求に応じる義務があるということと解されています。

ですから、特定の相続人にのみ、より多くの財産を相続させる場合には、遺留分を巡る紛争が発生しないよう、他の相続人にも遺留分相当の遺産を相続させる等の工夫をすることも考えられます。

この例では、長男一郎、二女夏子の遺留分に配慮し、その相続分を6分の1と定めています。

これに対し、他の相続人の遺留分に抵触する割合での相続分の指定を行う場合は、遺留分減殺請求がなされた場合にどの財産で減殺を行うかを遺言(遺言状)で明記し、遺留分を巡る紛争を回避することも1つの方法です。




本日の相談者における遺言書のひな形はこちら



posted by なり at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 子供への相続相談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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