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2008年08月20日

公正証書遺言の作成方法と留意事項

■公正証書遺言と留意事項


●公正証書遺言の長所


  1. 法律の専門家である公証人が作成するので、方式に不備があって無効になったり、文言の意義が不明で無効になったりする危険がないこと

  2. 遺言書の原本が公証役場に保管されるので内容の変造・紛失の危険がないこと

  3. 検認の手続が不要であること

  4. 文字を書くことができない者も作成することができること



●公正証書遺言の短所


  1. 公証人役場に証人とともに行かなければならないなど多少面倒であること(もっとも、遺言者が病気等により公証人役場に行くことが出来ない場合には、公証人に病院、自宅まで来てもらうことが出来る)

  2. 費用がかかること

  3. 遺言の存在及び内容が証人等に知られてしまうこと


    ■公正証書遺言の作成要件


    1 証人2人以上の立会いがあること

    公正証書遺言の作成に際しては、証人2人以上の立会いが必要とされます。

    これは遺言者が口授したことが公証人により正確に筆記されていることを確認するためです。

    証人には、

      @未成年者
      A推定相続人及び受遺者並びにこれらの配偶者及び直系血族
      B公証人の配偶者、四親等内の親族、書記及び使用人
      は、なることが出来ません。

    したがって、事前に証人になる資格を持っている人2名以上に証人になってもらうように依頼しておく必要があります。


    証人には信用できる人を選ぶべきです。職業上守秘義務を負っている行政書士などに証人となってもらえば、遺言書の内容についても秘密にして遺言をすることができるでしょう。

    2 遺言者が遺言の趣旨を公証人に口授すること

    遺言者は、公証人に対して遺言の内容を直接口頭で伝えます。覚書を口授の補助として利用することも出来ます。代理人による口授は認められていません。

    なお、遺言者が口を利くことが出来ない者の場合には、「口授」に代えて「通訳人の通訳(手話通訳等)による申述」又は「自筆」により、遺言者の趣旨を公証人に伝えることによって公正証書遺言を作成することが出来ます。

    3 公証人が遺言者の口述を筆記し、これを遺言者及び証人に読み聞か  せ又は閲覧させること
     
    遺言者が耳の聞こえない者の場合には、公証人は「読み聞かせ」に代えて「通訳人の通訳」又は「閲覧」により筆記した内容の正確性を確認することで、公正証書遺言を作成することが出来ます。

    4 遺言者及び証人が、筆記の正確なことを承認した後、各自これに署  名押印すること
     
    遺言者が署名することが出来ない場合には、公証人がその事由を付記して、署名に代えることが出来ます。


    5 公証人が、その証書が1〜4の方式に従って作ったものである旨を  付記して、これに署名押印すること


    ■公正証書遺言作成の費用

    公正証書遺言を作成する場合、公証人に対し手数料を支払う必要があります。公証人の手数料については、目的物の価額に応じて公証人手数料令(別表)において、次のように定められています。

    目的物の価額 手数料
    100万円まで 5,000円
    200万円まで 7,000円
    500万円まで 1万1,000円
    1,000万円まで 1万7,000円
    3,000万円まで 2万3,000円
    5,000万円まで 2万9,000円
    1億円まで 4万3,000円

    ※注1 @目的財産の価額が1億円を超えて3億円以下の場合には、      5,000万円増える毎に1万3,000円が加算

        A3億円を超えて10億円以下の場合には、5,000万円増     える毎に1万1,000円が加算

        B10億円を超える場合には、5,000万円増える毎に8,     000円が加算
     
        なお、上記手数料は相続人あるいは受遺者1人当たりのもので    す。複数の者に、相続あるいは遺贈する場合には、全員分の手    数料を算出する必要があります。

    ※注2 遺言者が病気等で公証人役場に赴くことが出来ず、公証人が出張して作成した場合には手数料が50%加算されます。

    このほかに公証人の旅費、日当が必要になります。



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posted by なり at 09:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 遺言の基礎知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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