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2008年09月06日

船舶遭難者が作成する遺言の要件は?

■船舶遭難者遺言の要件



船舶遭難者遺言は、船舶が遭難し死亡の危急に迫っている者には、公証証書遺言・秘密証書遺言はもちろん、死亡危急者遺言や在船者遺言いずれの方式によっても遺言をすることが困難であることから、上記の遺言方式よりも緩和された要件となっています。



1 船舶が遭難した場合において当該船舶中に在る者であること
    
2 死亡の危急に迫った者であること


死亡の危急に迫っていることを要し、死亡が現実に予想し得る程度や遺言者が危急を予想するだけでは足りません。


3 証人2人以上が立会うこと

死亡危急者遺言では証人3人以上の立会いが必要ですし、在船者遺言では船長又は事務員1人の立会いが必要ですが、船舶遭難の状況で立会いを求めることは困難であるため、必要とされていません。



4 遺言者が口頭で遺言をすること(口の利けない者の場合には通訳人の通訳により遺言をすること)

死亡危急者遺言では、口授を受けた者が筆記したものを遺言者及び他の証人に読み聞かせ又は閲覧させることが必要ですが、船舶遭難者遺言では、かかる手続は要件とされていません。

証人は、船舶遭難の状態が去ってから、遺言の趣旨を筆記すれば足りると考えられます。

また、以前は口頭で必ず遺言をすることが要件となっていましたが、平成11年法律149号の民法改正によって、口が利けない者は通訳人の通訳により遺言をすることが出来るようになりました。


5 証人が遺言の趣旨を筆記してそれに署名押印すること

証人全員の署名押印が必要となりますが、遺言者自信の署名押印は不要です。

署名押印が出来ない者がいるときは、その事由を付記しなければなりません。


6 家庭裁判所の確認を得ること

証人が筆記した証書について、家庭裁判所の確認を得ることが必要です。

家庭裁判所は、遺言の内容が遺言者の真意に出たものであるとの心証を得なければ、確認をすることが出来ません。

確認審判を得た遺言も、検認手続が必要となります。

なお、船舶遭難者遺言は、他の特別方式の遺言と同様に、遺言者が普通方式(自筆証書遺言・公正証書遺言・秘密証書遺言)によって遺言をすることが出来るようになったときから6ヶ月間生存するときは、効力が生じません。




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posted by なり at 14:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 遺言の基礎知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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