最近の記事

2008年07月16日

妻と同居している二男に多く相続させる遺言の作成

今日の遺言相続相談

●相談者

私には妻と子ども(長男及び二男)がいますが、長男はここ数十年まったく連絡がとれず、二男の家族と長年同居してきたので、不動産と預貯金の大部分を二男に相続させたいと考えています。


■アドバイス



相続分の指定における遺留分について


被相続人は、遺言(遺言状)で、共同相続人の相続分を定めることができます。

ただし、この指定は、遺留分に関する規定に違反することはできませんので、相続人の遺留分を事前に調べておく必要があります。

遺言(遺言状)の内容が遺留分の規定に反する場合で、遺留分権利者から減殺請求された場合はこれに応じなければなりません。

今回の相談者のように相続人が妻と子2人の場合の遺留分は、妻が4分の1、子がそれぞれ8分の1となりますので、今回の遺言(遺言状)は、長男の遺留分を侵害する内容となっています。


遺留分を侵害する遺言(遺言状)について


 しかし、上記のように遺留分の規定に反する内容の遺言(遺言状)も有効です。
長男と連絡が取れないのであれば、遺留分減殺請求されることを覚悟で遺言(遺言状)を作成することも1つの方法です。

また、遺言者がなるべくこのような事態を望まない場合は、遺言(遺言状)の中に、一部の子に相続させないことについて説得力ある理由を付し、遺留分減殺請求をしないように求める付言を残しておくこともできます。

しかしながら、このような理由に法的な拘束力はありませんので、遺留分減殺請求を禁じることはできません。


失踪宣告について


なお、長男の不在が7年間以上に上るときには、遺言(遺言状)作成とは別に、裁判所に対し、長男の失踪宣告を申し立てることもできます。

失踪の宣告がなされれば、長男の不在から7年間の期間が満了した時に死亡したものとみなされます。

ただし、長男に子どもがいたときは、その子が法定相続人となるので、ご注意が必要です。




本日の相談者における遺言書のひな形はこちら
→ http://www.ne.jp/asahi/yuigon/gyousei/manyual.html


2008年07月15日

妻に遺産の全てを相続させ、子どもには相続させない遺言作成

本日の遺産相続相談

●相談者

私には妻と子ども(長男及び長女)がいます。子どもらはいずれも独立し生活の心配がないため、自分が死んだ後、一人暮らしになる妻に全財産を相続させたいと思います。


■アドバイス


相続分について

相続分とは、共同相続において各共同相続人が有する遺産に対する割合のことをいいます。

被相続人が遺言(遺言状)を作成しなかった場合、遺産は法律による相続分の規定に従い配分されます。今回の相談者のように、妻1人、子2人の場合の法定相続分は、妻が2分の1、子がそれぞれ4分の1となりますので常に頭にいれときましょう。

相続分の指定について


被相続人は、遺言(遺言状)で、共同相続人の相続分を定めることができます。相続分が指定されたときは、法律で定められた相続分の規定は適用されなくなります。


遺留分について

相続分の指定は、どのような配分でも法律上全く問題がないわけではなく、遺留分に関する規定に違反することはできません。

そのため、相続人の遺留分を事前に調べておく必要があります。

遺言(遺言状)の内容が遺留分の規定に反する場合でも、遺言(遺言状)が無効になることはありませんが、遺留分権利者から減殺請求された場合はこれに応じなければなりませんので注意が必要です。

今回の相談者のように相続人が妻と子2人の場合の遺留分は、妻が4分の1、子がそれぞれ8分の1となります。

遺言(遺言状)で遺留分を有する子2名に一切の遺産を相続させないと記載すると遺留分の規定に反しまので注意が必要です。

ですので、トラブルが予測される場合は、遺留分に相当する遺産だけは相続させる内容としたほうが得策といえるでしょう。

しかし、遺言(遺言状)で遺留分減殺請求をしないよう記載したとしても、法的拘束力は生じませんので、要注意です。


遺産の特定について

遺産を相続させる相続人が1人の場合は、相続財産を特定せずに、包括的に「全ての財産を相続させる」とだけ表示しても特に問題はないでしょう。

できれば、相続人が相続する財産を可能な限り特定する方が確実です。

また、遺言(遺言状)記載された以外の財産が発見された場合、誰が相続するかで他の相続人とトラブルになる可能性がありますので、遺言書には「その他一切の財産」と書き加えた方がトラブルを避ける上で効果的です。

また、遺産に不動産がある場合、登記事項証明書(登記簿謄本)上の記載どおりに特定して書くようにしましょう。

遺言執行者について


遺言者は、遺言(遺言状)で、1人又は数人の遺言執行者を指定することができます。
遺言執行者は、相続財産の管理その他遺言の執行に必要な一切の行為をする権利義務を有します。

この相談者の場合は事案が単純ですが、登記名義・預金名義の変更等、相続後の手続を速やかにするために、あらかじめ遺言(遺言状)で選任しておくことも考えられます。



今日の相談者における遺言書のひな形はこちら
→ http://www.ne.jp/asahi/yuigon/gyousei/manyual.html




2008年07月14日

妻及び子どもへの遺産を指定する遺言の作成

本日の遺産相続相談

●相談者 

私には妻と子ども(長男及び長女)がいますが、私が死んだ場合には、妻に法定相続分より多くの遺産を与えて、その分長女の遺産を減らしたいと思います。


■アドバイス


遺産の相続分について

相続分とは、共同相続において各共同相続人が有する相続財産に対する割合のことをいいます。

被相続人が遺言(遺言状)を作成しなかった場合は、遺産は法定相続分の規定(民900・901)に従い配分されます。

この相談者のように、妻1人、子2人の場合の法定相続分は、妻が2分の1、子がそれぞれ4分の1となります。

遺産の相続分の指定について

相続人は、遺言(遺言状)で、共同相続人の相続分を定めることができます。

相続分が遺言(遺言状)で指定されたときは、法定相続分の規定は適用されません。

しかし、どのような配分でも法律上問題がないというわけではありません。

すなわち、相続分の指定は、遺留分に関する規定に違反することはできません。

相続人の遺留分を事前に調べておく必要があります。遺言(遺言状)の内容が遺留分の規定に反する場合で、遺留分権利者から減殺請求された場合はこれに応じなければなりません。

なのでこの相談者のように相続人が妻と子2人の場合の遺留分は、妻が4分の1、子がそれぞれ8分の1となりますので、遺留分の規定に反しないよう遺言書(遺言状)を書かなければいけませんので注意しましょう。

なお、仮に、共同相続人中の1人若しくは数人のみの相続分を定めたときは、他の共同相続人の相続分は法定相続分によることになります。

例えば、この事例において二男がいた場合は、法定相続分である6分の1となります。


今日の相談者における遺言書のひな形はこちら
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2008年07月13日

遺言の用語集



遺言(遺言状)


遺言(遺言状)とは、人の生前における最終的な意思を尊重し、遺言者の死後にその意思を実現させるためのものです。遺言(遺言状)によって遺言者が生前に自分の財産を自由に処分できることを法律は認めています。ただし、遺言(遺言状)の書き方などには民法によって厳格な要件が定められており、その規定通りに作成されていない遺言(遺言状)は紛争の元になりますので、注意が必要です。


遺言執行者


遺言執行者とは、遺言(遺言状)に書いてある内容を実現するために遺産の管理や遺言通りに遺産の分割をするなど、遺言執行に必要な一切の行為をする権利をもつ人のこと。


遺産


遺産とは、死者が生存中に所有していた財産その他の有形的・無形的価値のこと。土地・建物・現金・自動車・有価証券(株など)


遺産分割協議


相続が発生した場合、相続人が数人いると、相続人全員が法律の規定に則り一定の割合で財産を相続する。このとき、相続人全員の合意によって、取得する財産の割合や具体的な財産の内容を決定する手続きのこと。


遺産分割協議書

遺産分割協議書とは、相続人同志の協議において決定した遺産分割方法を書面に記したもの。遺産分割協議は法定相続人全員の参加が必要です。相続人同士が遠距離にいて、全員が集まって協議することが難しい場合は、電話や手紙などで話し合い、分割内容を協議・理解した上で、相続人全員が署名押印をして、印鑑証明書を添付することで有効な遺産協議書となります。遺産分割協議書の形式においては特に決まりはありませんが、被相続人の死亡年月日・本籍地・最後の住所地・氏名、相続人の住所・氏名、誰がどの遺産を相続するのか、協議開催の年月日、提出年月日、協議書の作成枚数、保管場所などの記載が必須です。


遺贈


相続は、相続人が当然に財産の全てを承継するのに対して、遺贈は、遺言(遺言状)によって遺産の全部又は一部を無償、あるいは、一定の負担を付して、相続人以外の第三者に譲与すること。


遺留分


遺留分とは法定相続人に保障された最低限の権利のこと。言い換えれば、遺言によっても奪うことの出来ない相続人の権利と言えます。遺留分が保障される相続人の範囲は、兄弟姉妹以外の相続人となります。


遺留分減殺請求


遺留分減殺請求とは、遺留分をもつ相続人が遺留分を侵害された場合、その侵害された分の額の取り戻しを請求すること。遺留分を侵害するような遺言があった場合でも、その遺言はがすぐに無効をなるわけではなく、遺留分権利者が減殺請求することによって、初めて取り戻すことができます。


寄与分


寄与分とは、 相続人の中に被相続人(亡くなった人)の事業に関する労務の提供又は財産上の給付、被相続人の療養看護その他の方法により、被相続人の財産維持又は増加について特別の寄与をした者があるときの、その特別の寄与をした者の寄与額をいいいます。民法では、これを相続分に加算すると規定されています。


検認


遺言(遺言状)(公正証書遺言を除く)の保管者又はこれを発見した相続人は、遺言者の死亡を知った後、遅滞なく遺言(遺言状)を家庭裁判所に提出して、その「検認」を請求しなければなりません。また、封印のある遺言(遺言状)は、家庭裁判所で相続人等の立会いのもとに開封をしなければならないこととなっています。検認とは、相続人に対し遺言の存在及びその内容を知らせるとともに、遺言書の形状、加除訂正の状態、日付、署名など検認の日現在における遺言書の内容を明確にして遺言書の偽造・変造を防止するための手続です。遺言の有効・無効を判断する手続ではありませんので注意が必要です。


相続欠格


本来相続人になるはずの人(推定相続人)でも、法に触れる行為など一定の事情があると、相続人にはなれません。このことを相続欠格といいます。民法に規定されている相続欠格に該当した場合は、特別な手続がなくても相続権をすべて失うことになります。相続欠格は遺言(遺言状)よりも強い効力がありますので、遺贈を受ける資格も失ってしまいます。なお、「親」が相続欠格となった場合でも、その「子」は代襲者として相続権を得ることができます。


相続廃除


相続廃除とは、相続欠格ほどの理由がない場合でも、被相続人の意思によって相続権を奪うことのできる制度です。この相続廃除の対象になるのは、遺留分をもつ法定相続人(配偶者、子、父母)だけで、遺留分をもたない兄弟姉妹は遺言によってだけ、相続廃除の対象となっています。なお、相続廃除は、家庭裁判所に請求する方法によって行います。


限定承認


相続財産の範囲内で被相続人の債務を負担するという条件付の相続を「限定承認」といいます。遺産が多いのか、それとも債務が上回るのかよくわからない場合などは、限定承認をするほうが安全だと言えます。


公証人




証人は、原則30年以上の実務経験を有する法律実務家の中から、法務大臣が任命する公務員で、「公証役場」というところで執務をしています。公証人の多くは、司法試験合格後司法修習生を経、30年以上の実務経験を有する法曹有資格者から任命されます。公証人は、公正証書の作成、株式会社等の定款や私署証書(私文書)の認証などを行います。


公正証書遺言


解説はこちら



受遺者


受遺者とは、遺言によって遺贈を受ける者として指定された人のことをいいます。受遺者には遺産の全部または一定割合を遺贈される包括受遺者と、遺産中の特定財産の遺贈を受ける特定受遺者がいます。包括受遺者は相続人と同一の権利義務を持つとされていますす。なお、受遺者は、遺贈の放棄をすることが出来ます。


相続分


相続人が相続において承継する財産の割合のこと


指定相続分


被相続人(亡くなった人)の遺言によって、遺産の分け方を指定する事ができます。遺言により指定された相続分のことを「指定相続分」といいます。なお、法定相続分と指定相続分とでは指定相続分が優先されます。


自筆証書遺言


解説はこちら


相続


続とは人の死亡により、その人の財産上の権利や義務が相続人に引き継がれることをいいます。法律で、人の死亡のみが相続原因とされています。法律上、死亡した人を被相続人といい、相続人が取得する権利及び義務のことを「相続財産」といいます。


相続人


被相続人と特定の関係にある人で被相続人の財産上の地位を承継する人。


相続放棄


相続放棄とは、被相続人の財産のすべてを放棄し、一切の財産を相続しない方法のことを言います。被相続人の遺産より借金のほうが明らかに多い場合は、相続放棄を選択することもできます。なお、相続放棄は、相続開始を知った時より3ヶ月以内に、家庭裁判所に相続放棄申述書を提出する方法により行います。


代襲相続

相続人が相続の開始以前に死亡したり、相続欠格、相続排除によって相続権を失った場合に、その「子供が相続する」などのことを代襲相続と言います。
例:子が父より先に死亡していた場合で、その子に更に子供がいれば、その父の死亡により、子の子供(孫)が相続人となります。

単純承認


被相続人の財産と債務を無条件、無制限に承認することを「単純承認」といいます。単純承認をした場合は、被相続人(亡くなった人)の権利義務すべてを引き継ぐことになりますので、たとえ、マイナスの財産(借金等)であっても、相続分の割合に応じて責任を負うこととなります。よってその相続人等に返済義務が生じることになります。


嫡出子


法律的に婚姻が認められている男女から生まれた子供のこと。


非嫡出子

法律的に結婚をしていない男女から生まれた子のこと。認知されていても相続分が嫡出子の半分しか認められません。

認知

認知とは、正式な婚姻関係にない父母から出生した子に対し、父親が、自分の子であることを認める法的な手続きをいいます。遺言による認知は可能です。

被相続人


被相続人とは、亡くなった人のことを言います。反対に、相続人とは、相続をする人、すなわち被相続人の財産を引継ぐ人ということができます。


秘密証書遺言


解説はこちら



法定相続分


解説はこちら





















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2008年07月12日

妻が先に死亡したときは、自宅を長男に相続させる遺言作成

今日の遺産相続相談

●相談者

自宅は妻に相続させたいと思いますが、妻が私より先に死亡した場合は、長男に相続させたいと思います。


■アドバイス



相続人の予備的な指定について


遺言(遺言状)に特定の相続人に相続させる旨の記載がある場合、その相続人が遺言者より先に死亡したときは、その相続人に関する遺言(遺言状)部分は失効します。

この場合、いったん相続分に従い相続し、遺産分割協議で遺産の帰属を決定することとなりますが、この遺産分割協議で生じる紛争を避けたい場合には、遺言(遺言状)で、予備的に次の相続人を指定しておくことができます。

また、予備的に次の相続人を指定した場合でも、遺産の相続人に指定した者が遺言者より先になくなった場合には、その時点でいったん作成した遺言(遺言状)をもう一度見直して、改めて作成し直すのも1つの方法と言えます。

同時死について


遺言者が指定した相続人と、交通事故などで同時に死亡する場合もあり得ます。その場合に備え、「万一、遺言者より前に又は同時に〇〇が死亡したときは、・・・」と記載しておく方法もあります。




本日の相談者における遺言書のひな形はこちら
→ http://www.ne.jp/asahi/yuigon/gyousei/manyual.html



2008年07月11日

自分の世話をしてくれた独身の子どもに多くの財産を相続させる遺言書作成

今日の遺産相続相談

●相談者

私には長男一郎と長女春子の2人の子どもがいます。妻花子は既に死亡しています。長男一郎は結婚し、独立しています。長女春子は今も独身で、私と同居し、献身的に私を介護してくれています。一方、長男一郎には世話になったことはありません。私としては、私の面倒をよく見てくれている春子にできる限り多くの遺産を相続させたいと思います。


■アドバイス



相続分の指定と遺留分について


今回の相談者は、相続人は子2人のみですので、各相続人の法定相続分によれば2分の1となりますが、それと異なる相続分の指定をすることもできます。この件では、長女春子の相続分を長男一郎の相続分より多く定めることになります。

なお、特定の相続人に、より多くの遺産を残す方法としては、上記のように相続分を指定する方法のほか、相続する遺産を指定する方法もあります。


遺留分への配慮


被相続人は、遺言(遺言状)において遺留分に関する規定に反することができず、遺言(遺言状)で遺留分を排除することはできません。

遺留分は、兄弟姉妹以外の相続人に認められ、直系尊属のみが相続人である場合は、被相続人の財産の3分の1、それ以外の場合には、被相続人の財産の2分の1に相当する額が遺留分となります。

この事例の場合、被相続人の財産の2分の1に2人の子各人の相続分である2分の1を乗じた4分の1が各相続人の遺留分となります。

遺言(遺言状)の内容が上記の遺留分を侵害する場合、遺留分を侵害された相続人は、当該侵害分の遺産を受領する相続人に対し、遺留分減殺請求を行うことができます。

このように、遺留分は、遺言(遺言状)でも排除することができないため、特定の相続人にのみ、より多くの遺産を相続させる場合には、遺留分を巡る紛争が発生しないよう工夫をする必要があります。


相続分の指定についての理由いついて


長女がより多くの遺産を相続することについて、相続人間で紛争にならないよう理由を付記しておくことも後々のトブルを防止するための1つの方法になります。



寄与分について


寄与分は、共同相続人中に、被相続人の事業に関する労務の提供又は財産上の給付、被相続人の療養看護その他の方法により、被相続人の遺産の維持又は増加について特別の寄与をした者に認められるものです。

その場合は、共同相続人の協議で決定されますが、協議が整わないとき又は協議をすることができないときは、寄与者が家庭裁判所に請求を行い、家庭裁判所が、寄与の時期、方法、程度、相続財産の額、その他一切の事情を考慮して寄与分を定めます。

寄与分のある相続人がいる場合、相続開始時の被相続人の遺産の価格から寄与分を控除したものが相続財産とみなされます。

そして、その遺産についての相続分に寄与分を加えた額が、寄与者の相続分となります。

例えば、この事例で被相続人の死亡時の遺産が4,000万円であると仮定した場合、まず4,000万円から春子の寄与分12,00万円(4,000万円の3割)を控除した2,800万円が相続財産となります。

そして、長女春子については、相続財産2,800万円の4分の3である2,100万円に、寄与分1,200万円を加えた3,300万円がその相続分となります。

しかし、遺言(遺言状)で寄与分を定めることができる旨の民法上の規定はなく、上記のようにあくまで共同相続人間の協議か家庭裁判所での調停又は審判で決定されることになります。

また、実際には、共同相続人間の協議で特定の相続人に寄与分を認めることは容易ではなく、家庭裁判所の審判による場合でも、「特別の」寄与があったことが認定されなければ寄与分は認められません。

そこで、遺言(遺言状)でその相続人に寄与分を認めるべき具体的な事情の説明、寄与分割合等を明記し、相続人に対しそれに従うよう依頼するとともに、審判における寄与分の認定のための重要な証拠として、病状、療養期間、長女の介護の状況を事細かに記した書面を残すなどしておくことが必要であると考えます。






本日の相談者における遺言書のひな形はこちら


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